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収入を生む投資か、支出を生む投資か

公開日

現物資産による投資が収入を生む。その中でも「不動産投資」がオススメ!

利回りとリスクは連動しているため、必ずしも利回りは高い方が良いというわけではありません。自分の投資スタイルが、高利回りを重視する・安定性を重視する・安定性を重視しつつ収益が欲しい等、何を優先するのかによってどの程度の利回り、言い換えるとリスクを許容するかは異なります。

支出と投資について

投資には様々な投資が存在しますが、主に収入を生む投資と、支出をあえて作り節税する投資の2種類に分類されます。今回は収入を生む投資と支出を生む投資の観点から、どちらの投資が自分に合っているのかを考えていきましょう。

支出とは?

支出とは、商品や物品を手に入れる為に必要な金銭や物品のことを言います。人が生活する上で必要な食費や娯楽費、交際費などもすべて支出になります。
多くの方は会社に就職して、給与をもらい、そこから支出をすることで生活しております。収入から支出を差し引いたものが手残りの利益であり、貯金に回したり、投資に回したりする原資となります。

投資とは?

投資といっても様々な商品があります。基本的にはかけた金額に対してリターンがあるものが投資になります。
一般的な投資をあげると、預金があります。銀行にお金を預けている人も多いと思いますが、預金も立派な投資になります。メガバンクと言われる大手銀行から地本銀行、ネット銀行等様々な銀行が定期預金に対して金利を設けております。

2024年10月現在の1年物定期預金を見ていきましょう。

順位

銀行名

1年もの定期預金の金利
100万円

1位

オリックス銀行

0.70%

2位

SBI新生銀行

0.65%

3位

SBJ銀行

0.60%

4位

東京スター銀行 スターワン口座

0.55%

5位

あおぞら銀行 BANK

0.45%

6位

ローソン銀行

0.40%

7位

イオン銀行

0.30%

8位

auじぶん銀行

0.20%

参考

三井住友銀行

0.125%

参考

三菱UFJ銀行

0.125%

参考

みずほ銀行

0.125%

参考

ゆうちょ銀行

0.125%

参考

りそな銀行

0.125%

0.125%~0.7%まで幅広い金利が設定されています。
100万円を定期預金に貯金した場合、1年間で増える利息分を定期預金金利と呼びます。
0.025%であれば1年間で250円の利息が、0.6%であれば6,000円の利息が増えます。仮に一番利息の高い0.6%の銀行で考えた場合でも年間6,000円、月々500円の利息しか付きません。
銀行に貯金していてもお金が増えないため、預金を投資として認識している方が少ない理由でもあります。

では100万円を年利0.5%、1%、1.5%、3%、5%で運用した場合どの程度お金が増えるのかをシミュレーションしてみましょう。

年数

元本

利息0.5%

1.0%

1.5%

3%

 5%

1年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

2年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

3年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

4年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

5年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

6年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

7年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

8年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

9年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

10年目

100万円

5,000円

10,000円

15,000円

30,000円

50,000円

増加金利分

-

50,000円

100,000円

150,000円

300,000円

500,000円

利息が0.5%の場合と利息が5.0%の場合で10年間の利息差が約450,000円あります。単純計算で利息が10倍になると、増える金利も10倍になります。

これが投資の一般的な考え方です。

収入を生む投資と、支出を生む投資の違い

では収入を生む投資と、支出を生む投資の違いとは何でしょうか?
預金は収入を生む投資になりますが、物価が上昇し物の価値が上がっている市況の場合はお金の価値は下がっていきます。
仮に1年目に1個100円だったリンゴが10年目に1個150円になったとします。物価は1.5倍になっていますが、金利は物価に比例して高くならない為、貯まるお金の額が同じ場合、物価が上昇した分お金の価値が下がっていると言えます。

リンゴ1個100円の場合、1万円でかえるリンゴの数は100個
リンゴ1個150円の場合、1万円でかえるリンゴの数は66個

単純計算でお金の価値が66%に下がっていることになります。
100万円のお金を預けて運用しても、物価が上昇している局面では、お金が増えたように見えても実際はお金の価値が下がり、預金での貯蓄効果は大きく望むことは難しいです。

日本もいよいよ金利上昇の局面に突入します。インフレに向かう中での預金は、“資産を減らしている”ということに気が付く必要があります。

収入を生む投資について

ではどう言った投資が“収入を生む投資”なのでしょうか。
答えは現物資産による投資になります。その最たる投資は不動産投資です。不動産投資は戸建やアパート、マンションの一室といった不動産(物件)に投資する方法ですが、種類も多く金額も様々です。

不動産投資別の特徴を見てみましょう。

投資種類

金額

必要年収

利回り

空室リスク

物件数

新築物件

中古 

おすすめ度

マンション1棟投資

2,000万円以上

3%〜5%

少ない

少ない

★★

区分マンション投資

500万円以上

4%〜6%

多い

多い

★★★

アパート1棟投資

700万円以上

5%〜7%

少ない

普通

★★★★★

戸建賃貸投資

500万円以上

4%〜7%

少ない

少ない

★★★

代表的な4つの不動産投資を比較してみると、マンション1棟投資は、収入を生みますが金額が高く、物件数も多くありません。誰でもできる投資ではない為、資産家の節税対策や機関投資家によるファンドの一部として人気があります。

一般人が選択する投資としては、初期費用がかなり必要な為、最初の選択肢にはならないでしょう。

区分マンション投資は、金額が安く商品も多岐にわたりますので、選べるメリットはありますが、収益性が低く、収益を上げる投資としてはお勧めできません。

支出を作り出し節税する投資商品の代表格ですが、ローン完済までに金利の上昇等でキャッシュフローのマイナスが大きくなった場合、マイナス分の費用は結局支払うことになるので、立地の良い空室が出にくい物件をしっかりと選ぶ必要があります。

アパート1棟投資はバランスが取れており、ほかの不動産投資と比べても手が出しやすい不動産投資と言えます。木造アパートを購入することで減価償却の対象となる耐用年数も短くすることができる為、計画的な節税効果も見込め、サラリーマンに人気の不動産投資となっています。

戸建賃貸を購入して不動産投資を始める方もいらっしゃいますが、区分マンションと同様に入居者が一組しかおらず、退去が出た場合の家賃収入は0となります。

アパート1棟投資について

アパート1棟投資を深掘りしてみましょう。
アパート一棟投資は、新築物件と中古物件に分かれます。ここでは新築アパート・中古アパート・新築区分マンション・中古区分マンションを購入した場合の収支を比べて行きたいと思います。

新築アパートの収支

新築アパートの収支の図です。物件価格1億円、家賃が60,000円、間取りが1K9戸、利回りが6.48%、返済が年間で4,037,004円、融資年数が35年、金利が2.1%、管理手数料が年間で324,000円とすると、キャッシュフローは2,118,996円です。
新築アパートの収支の図です。物件価格1億円、家賃が60,000円、間取りが1K9戸、利回りが6.48%、返済が年間で4,037,004円、融資年数が35年、金利が2.1%、管理手数料が年間で324,000円とすると、キャッシュフローは2,118,996円です。

中古アパートの収支

中古アパートの収支の図です。物件価格5千万円、家賃が50,000円、間取りが1K9戸、利回りが10.80%、返済が年間で3,179,412円、融資年数が20年、金利が2.5%、管理手数料が年間で270,000円として、広告宣伝費100,000円、修理費300,000円が加わると、キャッシュフローは1,550,588円です。
中古アパートの収支の図です。物件価格5千万円、家賃が50,000円、間取りが1K9戸、利回りが10.80%、返済が年間で3,179,412円、融資年数が20年、金利が2.5%、管理手数料が年間で270,000円として、広告宣伝費100,000円、修理費300,000円が加わると、キャッシュフローは1,550,588円です。

新築区分マンション収支

新築区分マンションの収支の図です。物件価格5千万円、家賃が140,000円、間取りが1LDK1戸、利回りが3.36%、返済が年間で1,926,540円、融資年数が35年、金利が1.8%、管理手数料が年間で84,000円として、管理費144,000円、修繕積立金132,000円が加わると、キャッシュフローはマイナス606,540円です。
新築区分マンションの収支の図です。物件価格5千万円、家賃が140,000円、間取りが1LDK1戸、利回りが3.36%、返済が年間で1,926,540円、融資年数が35年、金利が1.8%、管理手数料が年間で84,000円として、管理費144,000円、修繕積立金132,000円が加わると、キャッシュフローはマイナス606,540円です。

中古区分マンションの収支

中古区分マンションの収支の図です。物件価格2,500万円、家賃が130,000円、間取りが2LDK1戸、利回りが6.24%、返済が年間で1,123,920円、融資年数が30年、金利が2.1%、管理手数料が年間で78,000円として、管理費144,000円、修繕積立金228,000円、広告宣伝費130,000円、修理費50,000円が加わると、キャッシュフローはマイナス193,920円です。
中古区分マンションの収支の図です。物件価格2,500万円、家賃が130,000円、間取りが2LDK1戸、利回りが6.24%、返済が年間で1,123,920円、融資年数が30年、金利が2.1%、管理手数料が年間で78,000円として、管理費144,000円、修繕積立金228,000円、広告宣伝費130,000円、修理費50,000円が加わると、キャッシュフローはマイナス193,920円です。

アパート経営における原価償却費の重要性

減価償却とは不動産などの固定資産を購入した場合に、その構造や商品を一括して費用計上するのではなく、分割して計上できる方法です。アパート経営を行う上で非常に重要な要素で、節税効果に大きな差が出ます。

構造

法定耐用年数

木造・合成樹脂造

22年

金属(鉄重量骨造)
※(骨格材の厚み4mm超)

34年

金属(軽量鉄骨造)
※(骨格材の厚み3mm超、4mm)

27年

金属(軽量鉄骨造)
※(骨格材の厚み3mm以下)

19年

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)
鉄筋コンクリート造(RC造)

47年

【出展】主な減価償却資産の耐用年数表(国税庁)

新築木造アパートは、減価償却期間が22年と定められおり、仮に建物金額が同額だった場合、鉄骨やRC造と比較して償却期間が短くなる為、より大きな費用を計上できます。

例えば、新築アパートと築10年の中古アパートを購入した場合を比べた際、減価償却費用の総額の差は約2,800万円になります。中古アパートは新築アパートに比べて利回りが高いことが多いですが、目に見えにくい減価償却費や長期のキャッシュフローを比較してみると、新築アパートに軍配があがるのは明白です。

投資を行う際の利回り計算も注意が必要です。新築で表面利回り6%と築10年で表面利回り7%の物件を比較してみたいと思います。

※土地の価値は下がらないものとして試算しております。
※建物の価値は物件により異なります。

表面利回りは“年間の総家賃”を“物件金額”で割ることで試算できます。

(年間の総家賃/物件金額)×100%=表面利回り

単純に比較すると中古物件の方が2,800万円金額が安く、利回りも1.05%高い為、一見良い物件に感じます。

アパート購入後の減価償却費を比較

購入後の減価償却費を比較してみましょう。  

新築アパート

建物金額6,600万円を22年間減価償却する場合建物金額を22等分して毎年の確定申告で課税所得から控除することができます。

新築から10年間償却した場合の減価償却費用は
6,600万円/22年=300万円 300万円×10年間=3,000万円
10年間で3,000万円の減価償却を行うことができます。
22年間で6,600万円の減価償却を行うことができます。

築10年の中古アパート

建物金額は3,800万円を残存年数の12年間減価償却する場合の費用は
3,800万円/12年=約316万円 316万円×10年間=3,160万円
10年間で3,160万円の減価償却を行うことができます。
12年間で3,792万円の減価償却を行うことができます。


新築アパートと築10年の中古アパートを購入し耐用年数まで運用した際の減価償却費の差額は約2,800万円になります。物件金額の差が2,800万円でしたので減価償却だけを単純比較した場合、実際の差はないということになります。

もう少し詳しく比較してみましょう。

ローン支払金額と修繕積立金額について

ローン支払い金額

新築アパートと中古アパートでは、ローン条件にも差が出ます。新築アパートの場合は最長35年のローンを組めますが、中古アパートの場合は経過した築年数分融資年数が短くなるケースが多いです。さらに、中古アパートの場合は優遇金利も受け難くなります。

新築アパート
物件金額:1億2,600万円 借入期間:35年 借入金利:2.1% 
月々支払:423,886円 年間支払:5,086,632円 返済総額:178,032,329円

中古アパート
物件金額:9,800万円 借入期間25年間 借入金利:2.3%
月々支払:429,838円 年間支払:5,158,056円 返済総額:128,951,686円

月々のローン支払い金額はほぼ同額となり、返済総額では借入額と期間が長い新築アパートの方が約4,908万円多くなります。

修繕積立金

管理組合があるマンションと違い、アパートは自分で修繕積立金を貯めておく必要があります。仮に新築と中古アパートが同規模だった場合、修繕にかかる金額もほぼ同額となります。
一般的に木造住宅は10年から15年程度で外壁や屋根、ベランダ防水などのメンテナンスの費用が掛かります。内容にもよりますが200万〜300万円程度の費用が発生します。

また15年を超えてくると、設備機器も故障してきますので、設備の入れ替え費用が発生します。9部屋の場合、設備も9個づつ設置されていますので、トイレや洗面化粧台、ユニットバス、給湯器、エアコンなどの設備が故障し交換が必要になります。グレードにもよりますが、1室あたり最低でも50万円~80万円程度の費用が発生します。
外装周りと水回りの修繕費用を毎月のキャッシュフローから計画的に貯めておく必要があります。

15年目に外装回り200万円、水回りを500万円かけてメンテナンスした場合を想定してみましょう。合計で700万円の費用を新築アパートの場合は15年間で貯める必要があります。

新築アパートの場合
700万円/15年間/12か月=月約39,000円 年間468,000円になります。

築10年の中古アパートの場合
700万円/5年/12か月=月約117,000円 年間1,404,000円になります。

その差はなんと約936,000円になります。

年間のキャッシュフローが実際約936,000円違うことを認識しておかなくてはいけません。

実際にまとまって出費する必要はありませんが、アパート経営において古い設備は家賃の低下を招き、最大のリスクである空室リスクを増加させてしまいます。

建物のメンテナンスは人間に良くたとえられます。定期的な点検と適切な治療を施さなければ手遅れになるのです。人間も建物も適切な時期に適切なメンテナンスを行なわなければ大惨事になります。

上記に掲載した金額は決して過剰な費用ではありません。一般的な金額で試算してもこのくらいの費用は掛かるのです。

アパート経営の出口戦略

新築アパートも中古アパートも立地条件がまったく同じであれば、土地の価値は変わりません。ローンを払い終われば土地が残り、その価値はそのまま資産になります。支払い総額を考えれば中古アパートも悪くないと感じるかもしれませんが、メンテナンス費用の捻出や減価償却の短さなど、ある程度の余裕のある資金がないと危険が伴います。

新築アパートを取得する場合は、下記の方法が考えられます。

  • 15年~20年程度保有して売却するという方法
  • 長期保有しローンを払い終わった後、土地として売却する方法
  • 売却せずに月々の家賃を年金代わりにもらい続ける方法

仮に15年程度で売却する場合は設備費用の捻出は必要なく、売却益に修繕積立金分をそのまま加算した利益として計算することができます。

築10年の中古アパートの場合は、築年数にもよりますが10年後に売却しようにも築年数が20年を超えてしまい、高い金額では売れませんし、外装や設備のメンテナンスに費用がかかる為、思っていたようなキャッシュフローが望めない可能性があります。
築年数が古くなればなるほど、設備配管や床のメンテナンスなど予想できない費用負担が発生する可能性が高くなります。

予測できないリスクをはらんでおり、収入となるはずのアパート経営が支出につながる危険性があります。

今回比較した新築アパート経営と築10年の中古アパート経営を比較した場合、新築アパート経営のリスクが少ないことがわかるかと思います。新築アパート経営は取れる選択肢も多く、自分の判断でリスクを取るか、売却するかの選択ができる為、より計画的な投資が行えます。

築10年の中古アパート経営は新築アパート経営に手が出せない方がリスクを負った上で行う投資であり、リスクの少ない新築アパート経営をされた上で次の選択肢として考えても遅くはない投資です。

それぞれ特徴がありますが、初めて不動産投資を検討する場合、新築木造アパート経営から検討することをお勧めします。

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